特集 精神疾患をもつ女性の周産期ケア
事例から考える精神疾患合併妊婦のケア
比嘉 国江
1
,
佐久本 薫
1
1琉球大学医学部附属病院周産母子センター
pp.113-119
発行日 2003年2月1日
Published Date 2003/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665100463
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はじめに
女性のライフサイクルの中でも周産期はうつ病をはじめとした精神症状を発症しやすい時期として注目をされている。本邦では妊産婦をとりまく社会状況が変化し,母子の精神保健の重要性が叫ばれながらも,欧米の母子精神保健行政に比べ立ち遅れているのが現状である1)。当科では平成11年より厚生科学研究「これからの妊産褥婦の健康管理システムに関する研究(主任研究者:中野仁雄)」に参加し,助産師が精神科診断面接の訓練を受け,妊産褥婦に対し面接法を取り入れたサポートを実施している2)。
本稿ではこれらの面接法を用い,助産師が妊産褥婦の精神的介入を行なった事例を紹介し,周産期のエモーショナルサポートにおける助産師の役割について考察したい。
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