ケース・レポート
妊娠中毒症性脳出血合併妊婦の一事例
早野 恵美子
1
,
谷口 直美
1
1国立小倉病院産科病棟
pp.255-258
発行日 1975年5月25日
Published Date 1975/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611204855
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1.はじめに
後期妊娠中毒症は最近著減の傾向にあるとはいえ,その本態は依然として不明であり,現在なお多くの問題を残している。なかでも特殊型に属する妊娠中毒症性脳出血は,予後きわめて不良で,その頻度は少ないとはいえ妊産婦死亡の一要因として,重要な地位を占めている。最近私たちは妊娠中毒症性脳出血というきわめて稀な疾患に遭遇し,1か月余りの昏睡状態のすえ,生に対する様々な葛藤を経て歩行段階にいたった経過をここに報告する。
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