特集 第27回ICMブリスベン大会レポート
[助産師から助産師へのインタビュー]
Botswanaの男性助産師第1号
加藤 千晶
1
1東邦大学医学部看護学科
pp.1116-1117
発行日 2005年12月1日
Published Date 2005/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665100336
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第27回ICMブリスベン大会で,私は,とても素敵な男性助産師に会うことができました。彼の名前はEphraim Ncube,55歳。アフリカにあるBotswana共和国のBotswana大学(唯一の国立大学)でHIV(感染)と看護管理を教えている看護教育者で,大会1日目に「Evolution of formal midwifery education in Botswana (1926 to present)」と題した演題発表を行なっていました。日本にはいない男性助産師,その彼が助産師の国際大会で発表しているということに興味を覚え,助産師としての彼のことを知りたく思い,話を聞きました。
1973年,23歳でBotswana大学を卒業し看護師となる。ちょうどその年に,看護師取得後全員が助産師になることが政府の方針で決められ,卒業生全員が1年間の助産師教育を受け,助産師となった。その当時Botswanaでは産婦人科医師も少なく,女性の健康を守っていく母子保健の専門家が少なかったために国がとった政策であった。Ephraimは,自分は助産師になりたくてなったのではなく,ならなければいけなかったのでなったといっていた。
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