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2016年10月29日,横浜で「全国男性保健師のつどい2016 in KANAGAWA」が開催されるという案内を最近いただきました.本号の発売が“つどい”の前か後かはわからないのですが,皆様には是非注目していただきたいイベントです.“つどい”は実は今回2回目となり,第1回は2013年6月1日に開かれた沖縄でのものでした1,2).私は第1回に参加しましたが,全国から男性保健師70人が集い,担当業務や職場環境の悩み,苦労話,様々なエピソードなどを語り合いました.当時の男性保健師は,全体の1.5%(平成24年衛生行政報告例<就業医療関係者>の概況)という圧倒的少数派でしたから,女性の職場の中での雰囲気を共有することで,自らの職場での今後に生かし,これからも連帯していく,という盛り上がりはわかりますので,志を高く保ち,ますますこの業界でがんばってくれよと願ったのを覚えています.
「保健師への名称統一(2002年3月)」も図られたのですから,あまり性差について取り上げるのは適切でないような気もします.看護師だって,保育士だって普通に男女同じように勤め上げているではないですか.いや,これは聞いてないのでわかりません.しかし例えば,母子保健サービスを担当して授乳を指導するのはなかなか勇気が必要だと思います.あるとき,市の保健センターの設計図を見て「授乳室がないのですか?」と聞いたら「保健センターならどこでも授乳できるのが当たり前」と女性先輩保健師に反対されたという,うーむと唸らざるを得ない事例もあったそうです.男性職員に対する配慮もほしいところですが,これだと,両親学級に参加したお父さんたちは男性である故に,保健センターでの居場所に苦労するかもしれません.
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