研究
低出生体重児の出生に影響する要因に関する研究
木戸 久美子
1
,
小神野 雅子
1
,
林 隆
1
,
受田 美智子
2
,
守田 潤子
2
1山口県立大学看護学部
2山口市保健センター
pp.940-943
発行日 2005年10月1日
Published Date 2005/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665100301
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はじめに
自然死産や妊娠28週以降の死産が減少しはじめ10年以上経過したが,低出生体重児の出生数については,近年,全国的に増加傾向にあると言われている。山口県は全国的にみても低出生体重児出生割合が高い1)。山口県において低出生体重児の出生率が高い背景要因は明らかではなく,一般的にみても低出生体重児の出生要因については,さまざまな説があり特定されていない。低出生体重児出生と関連が指摘されている要因として,母体の飲酒や喫煙2-5),母体の年齢や社会経済的地位6-9),また最近では,母体の口腔の状態として歯周病の有無10,11)についても報告されている。
その他,生殖器が成熟する時期にあたる思春期世代におけるダイエットの実施や,母体の健康を維持するうえでも,適切な栄養摂取が重要となる性成熟期におけるダイエットの実施は生殖器系への影響を与え,母体内環境に悪影響を及ぼす可能性も考えられる。
本稿は山口県内にある他市と比較しても低出生体重児出生率が高いA市において,低出生体重児出生の背景要因を検討することを目的とし,調査を行なったので報告する。
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