クローズアップ
産科オープンシステムを導入して施設助産師が得たこと
西条 洋美
1
1大阪厚生年金病院産婦人科
pp.428
発行日 2005年5月1日
Published Date 2005/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665100207
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大阪厚生年金病院で産科オープンシステムを導入して1年が経過した。このシステムを利用され分娩を終えた産婦は25名を超えた。地域の産科診療所・助産院と協働し,このシステムを利用される妊婦に安全で満足度の高い出産を迎え,育児のより良いスタートをきっていただける病棟作りを目指している。
オープンシステムを最初に利用していただいたのはシステムを導入して間もない平成16年4月,当院と同じ大阪市福島区にある多賀助産院であった。妊娠糖尿病のため,出生後の新生児の血糖管理目的として当院で出産されることになった。今までにも多賀助産院から周産期管理が必要な妊婦を紹介されるケースはあったが,開業助産師が当院のLDR室で分娩介助するのは初めてのことであった。経産婦だったこともあり進行が早く,出産間際まで床の上に四つんはいで過ごした。分娩台に横になった時には直ぐに出産となり,産婦にとって安楽で自由な体位で自然に分娩経過を過ごせたアクティブバースとなった。この出産により助産師たちのなかでアクティブバースへの関心が高まり,当院でも取り組むきっかけにもなった。
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