連載 FOCUS
わが国におけるオープン・セミオープンシステムの展望
中山 摂子
1
,
安達 知子
2
1総合母子保健センター愛育クリニック
2総合母子保健センター愛育病院
pp.562-567
発行日 2015年6月10日
Published Date 2015/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409208437
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はじめに
オープン・セミオープンシステムはチーム医療の1つの形であり,チームの枠が施設間に拡大したものである.本来,チーム医療は施設の不足や医師の過重労働を軽減するためにあるのではなく,患者により良い医療を提供するために行われるべきである.
しかし,一方で産婦人科医の減少とそれに伴う産科医1人当たりの分娩数の増加はやはり見過ごせない問題であり,その解決策の1つとしてオープン・セミオープンシステムが注目されたこともまた事実である.各地でその地域の特徴を生かしたオープン・セミオープンシステムが広がっている.当科では平成17年モデル事業(厚生労働省 周産期医療施設オープン病院会モデル事業)に参加して以来約10年,このシステムと向き合ってきた.本稿では,当科におけるオープン・セミオープンシステムの現状を紹介するとともに今後の展望について言及する.
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