私の意見
「オープンシステム」発展のために
樋渡 喜一
pp.1373-1374
発行日 1964年12月10日
Published Date 1964/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402200612
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文明とは自然の進歩に加えて人間の自主的な道徳的または法律的規制によつて正しいよいものになつていくように思う。自動車一つを例にとつてみても,その科学的な性能の発達はすばらしいものであるがそれをそのまま実社会の生活にフルに性能を発揮させることはできず,交通法規,交通道徳といつたものの範囲内でしか利用できない。
また「企業」を見ても大資本による大企業は,その貧欲な拡張性をそのままにすれば中小企業というものはいよいよその力に圧迫されて存立の困難さを増していく。そのために中小企業基本法などを作つて大企業の力をある部面で規制し,中小企業を保護育成して,円満な社会の発展をはかるのではないだろうか。
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