特集 助産ケアで大活躍の自然療法
骨盤ケア(整体)―骨盤と妊娠・分娩・母乳育児との関連
渡部 信子
1
1NPO法人母子整体研究会
pp.400-405
発行日 2006年5月1日
Published Date 2006/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665100102
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基本となる考え方
骨盤は土台
整体では「身体を家にたとえれば骨盤は土台」と考える。土台が傾けば家は傾く。つまり,骨盤がゆがめば脊柱はゆがみながら頭を支える。すると脊柱の椎間孔はいびつになり,そのなかを通る神経は圧迫され,神経機能低下が起きる(図1)。その結果,その支配領域の内臓は機能低下し,痛みや体調不良などを引き起こす。骨格のゆがみの改善を図り,さまざまな身体のトラブル解消を目指すのが整体である。
整体にはさまざまな流派があるが,母子整体研究会が行なっている整体は,解剖学・産科学・整形学的検査法に立脚しているため,これらを学んだ助産師・看護師などには理解しやすい。なお,整体は日本では法制化されていないため,職業選択の自由で誰でも開業でき,もちろん病院内においても誰でも実施できる。今回は骨盤と妊娠・分娩・母乳育児などとの関連を解説し,今日からすぐに役立つケアを紹介する。
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