連載 命をつなぐ災害復興法学 被災者を支えるお金とくらしの話・1【新連載】
大災害で被災するとはどういうことか?被災したあなたを助けるお金とくらしの話を知る
岡本 正
1
1銀座パートナーズ法律事務所
pp.333-337
発行日 2024年8月10日
Published Date 2024/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1664202088
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被災者が抱える困難とは何か
地震、津波、洪水、土砂災害等の大規模な自然災害による被災者の被害や困難とは何でしょうか。倒壊した建物、破壊された道路やインフラ、通信や物流の途絶、医療や福祉の機能不全などについては、誰でも容易に想像することができるでしょう。公衆衛生看護や医療福祉の関係者には、特に、そのような光景が広がる災害現場に向き合ってきた方々も多いはずです。ところが、災害直後に命が助かった被災者が抱える被害や困難とは、これら人的・物的被害にとどまりません。
——生きていく上で、どうやって生活を再建していけばよいかわからない。何が困りごとなのかも説明ができない。どうしたらよいかわからない。先が見えず途方に暮れている。
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