特別記事
COVID-19禍における住民の健康への影響と保健センターの対応上の工夫
鳩野 洋子
1
,
島田 美喜
2
,
尾島 俊之
3
,
弓場 英嗣
4
,
増田 和茂
5
1九州大学大学院医学研究院保健学部門
2社会福祉法人至誠学舎立川児童事業本部
3浜松医科大学健康社会医学
4株式会社社会保険研究所
5公益財団法人健康・体力づくり事業財団
pp.136-140
発行日 2022年4月10日
Published Date 2022/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1664201819
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はじめに
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は、2020(令和2)年1月16日にわが国での最初の症例がWHOに報告されて以降、2年以上にわたり感染拡大と収束の一定の波を繰り返している。
感染拡大の初期段階においては、ロックダウンこそ行われなかったものの、外出自粛の要請や医療機関や施設での面会の中止等、人々の行動は強く制限されることとなった。このことは、住民、特にリスクを有する人々の健康に影響を生じさせたことが想定される。一方、市町村ではそれらへの対応を含めてさまざまな工夫を行い、住民の健康の保持や感染予防に向けた活動が実施された。
本稿ではCOVID-19の国内発生から第2波までの初期段階での、住民への影響、および市町村で行なわれた事業やその他の活動においての工夫を紹介する。COVID-19に関わる状況は刻々と変化しているが、初期段階に生じた状況を記録しておくことや工夫の共有は、今後の活動の参考となると考えられる。
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