PHOTO/Pick Up
民間のノウハウを生かした介護予防無関心層への挑戦!—堺市介護予防「あ・し・た」プロジェクトの取り組み
井上 京子
1
,
多賀井 眞紀
1
,
安齊 智子
1
,
花家 薫
1
,
阿加井 博
1
1堺市健康福祉局長寿社会部地域包括ケア推進課
pp.93-95,130-135
発行日 2021年2月10日
Published Date 2021/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1664201595
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
堺市の概況
堺市(以下,本市)は,大阪府のほぼ中央に位置し,大阪市に次いで2番目に広い面積を有する政令指定都市である。古代には仁徳天皇陵古墳をはじめとする百舌鳥・古市古墳群が築造され,昨年,ユネスコの世界遺産に登録された。また,中世には海外交易の拠点として,「自由・自治都市」を形成し,戦後は,臨海コンビナートと泉北ニュータウンの造成と,南大阪の中核的都市として,関西の文化・経済を牽引している。
2020(令和2)年11月末現在,人口は83万1688人,65歳以上の高齢者は23万4569人であり,高齢化率28.2%と高齢化が進展している。また,本市の特徴として,要支援1および2の認定率が8.8%(2020年9月現在)と,全国平均(5.2%同月現在)および大阪府平均(7.4%同月現在)と比して高い。そのため,要介護状態に至る前の高齢者に対し,要介護状態に陥る原因となる加齢に伴うさまざまな心身機能の低下(フレイル)を予防する取り組みの推進が重要となっている。
大阪府堺市では,「あるく(身体活動)・しゃべる(社会参加)・たべる(食生活・口腔機能)」という3つのフレイル予防要素に基づく介護予防「あ・し・た」プロジェクトを,「成果連動型委託契約」により民間に委託して実施している。民間の力を活用し,65歳以上の高齢者,中でも無関心層を引き出し,参加してもらえるようブランディングやプログラムに工夫を凝らした取り組みを紹介する。
Copyright © 2021, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.