連載 ニュースウォーク・260
「国」という巨象相手に……—尊厳死協会の公益性認める判決確定
白井 正夫
pp.82-83
発行日 2020年1月10日
Published Date 2020/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1664201354
- 有料閲覧
- 文献概要
朝刊が待ち遠しくて,眠りも浅かったようだ。2019年10月31日の未明,確か深夜3時すぎに「沖縄の首里城から煙が上がっている」という第一報をラジオで聴いたような気がする。早朝,配達されたばかりの朝日新聞を広げて愕然とした。
当てにしていた記事がどこにも見当たらない。日本の終末期医療を巡る議論のエポック的なニュースのはずなのに,どうしたのか。駅売りの新聞を何紙か買った。その記事は読売新聞にだけ社会面の片隅に載っていた。16行の豆ニュース。「尊厳死協会訴訟 国の控訴を棄却 東京高裁」の見出しでは訴訟の中身すら分からない。
Copyright © 2020, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.