連載 数式不要!はめ込み統計学 保健師のための統計これだけ・8
—連続変数の解析—対応のある2群間の比較—保健指導の効果を統計学的に評価
加藤 丈夫
1
1山形市保健所
pp.706-711
発行日 2019年8月10日
Published Date 2019/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1664201254
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保健師の方は,減塩指導,摂取カロリーの指導,運動指導などさまざまな保健指導を行っています。今回は,それらの保健指導が有効であったのか否かを評価・判定する統計学的手法を学びます。「有意な効果があった」と客観的に評価できた保健指導は,今後も継続し,指導の対象者をさらに広げていくための根拠になります。一方,「有意な効果は認められなかった」と評価・判定された保健指導は,指導方法を見直したり,あるいは保健指導そのものを継続するのか否かを検討したりしなければなりません。なぜなら,保健指導には人件費や消耗品費等,いろいろな費用が掛かり,その費用は税金で賄われているからです。効果がない,あるいは効果が期待できない保健指導を漫然と続けることは「税金の無駄遣い」と言われても仕方がありません。保健指導の前後の効果判定に用いる統計学的方法は「対応のある2群間の比較」です。
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