特集 メタボリックシンドローム―現状とその課題
国民健康・栄養調査からみた国民の健康課題と新たな健診・保健指導
矢島 鉄也
1
1厚生労働省生活習慣病対策室
pp.200-205
発行日 2007年3月15日
Published Date 2007/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401100715
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平成16年国民健康・栄養調査結果が,昨年の5月8日に発表された(図1).内容は40~74歳の男性2人に1人,女性5人に1人がメタボリック・シンドロームが強く疑われる者または予備群と考えられる者であり,該当者数約940万人,予備群者数約1,020万人で,併せて約1,960万人と推定されるという内容であった.マスコミでも大きく取り上げられ,国民の関心を集める結果となった.
平成20年4月からメタボリック・シンドロームの概念を導入した新たな健診・保健指導が,医療保険者に義務化される(図2).糖尿病等の生活習慣病は予防可能であり,将来的には有病者・予備群を25%削減することを目標に,医療制度構造改革が実施される.本稿では,国民健康・栄養調査で明らかになったメタボリック・シンドローム該当者・予備群を予防するために導入される,新たな健診・保健指導について述べることとする.
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