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アレルギー疾患に関する保健指導の均てん化に向けた取り組みについて
貝沼 圭吾
1
1厚生労働省健康局がん・疾病対策課
pp.338-341
発行日 2019年4月10日
Published Date 2019/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1664201169
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はじめに
わが国のアレルギー疾患対策は,2014(平成26)年に成立した「アレルギー疾患対策基本法」1)と2017(平成29)年に告示した「アレルギー疾患対策の推進に関する基本的な指針」2)(以下,基本指針)に基づいて推進されている。2017年7月には,「アレルギー疾患医療提供体制の在り方に関する検討会報告書」3)と健康局長通知「都道府県におけるアレルギー疾患の医療提供体制の整備について」4)を発出し,現在,各都道府県において,医療提供体制の整備が行われているところである。
また,2018(平成30)年10月には,厚生労働省の補助事業として,一般社団法人日本アレルギー学会が,アレルギー疾患に関する正しい情報を国民へ提供するために,「アレルギーポータル」を開設した(図)。さらに,2019(平成31)年1月には「免疫アレルギー疾患研究10か年戦略」5)を発出し,本領域における中長期的な研究の戦略を策定するなど,総合的な推進を進めているところである。
こうした取り組みは,基本指針に示された,アレルギー疾患を有する者が安心して生活できる社会の構築を進めていくために,行っているところであるが,今般,アレルギー疾患に関する保健指導の均てん化に向けて,厚生労働科学特別研究事業において,保健指導現場の現状を評価し,その結果に基づき,保健指導に活用いただくことを目的としたアレルギー疾患に関するマニュアル等の資材の開発を行っているので,その状況について概説する。
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