連載 見たい統計 自在に分析! 保健医療福祉計画データウェアハウス・11
特定健康診査・保健指導データ
岡本 悦司
1
1福知山公立大学地域経営学部
pp.262-267
発行日 2019年3月10日
Published Date 2019/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1664201149
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
特定健康診査・保健指導は,医療費適正化計画の一環として2008年度から導入され,医療費適正化計画の策定・実施・評価を目的として「レセプト情報・特定健診等情報データベース」(いわゆるナショナルデータベース;以下,NDB)が構築された(高齢者医療確保法第16条)。特定健康診査・保健指導が以前の老人保健法の健康診査と制度上決定的に異なる点は,保険者の達成状況により後期高齢者医療制度への支援金が最大10%加減算される,という「利害」が絡むようになった点であろう。
そのためか,老人保健法時代は市町村別のデータが公表されていたが,現在の特定健康診査・保健指導データは市町村国保のデータは公表されておらず都道府県別,保険者の種類別の公表にとどまっている。またNDBも統計法に基づく統計調査ではないためe-Statには収録されておらず,厚生労働省サイト上で公表されるのみである。NDBは申請により研究利用も認められているが,その集計結果の公表を求める声に答えて「NDBオープンデータ」という名称で公表されるようになった。
Copyright © 2019, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.