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自然環境を活かした健康づくりの活性化をめざして―上山市のクアオルト健康ウォーキング/地域資源を活用し,心と体をうるおす―上山市の上山型温泉クアオルト事業
髙橋 ちぐみ
1
,
後藤 順子
2
1山形県上山市市政戦略課クアオルト推進室
2山形県立保健医療大学看護学科
pp.711-713,740-745
発行日 2016年9月10日
Published Date 2016/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1664200519
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上山市の概要
上山市は人口約3万2000人,山形県南東部に位置し,良質な果樹が四季を通して育つ気候と土地,そして樹氷で名高い蔵王連峰や里山に囲まれた,自然環境に大変恵まれた場所である(図1)。また,市街地から車で30分ほどの標高1000mの蔵王高原坊平には,ナショナルトレーニングセンター高地トレーニング強化拠点施設が整備され,国内外からトップアスリートが合宿に訪れている。さらに,開湯558年の歴史ある“かみのやま温泉”をはじめ,城下町,温泉町,宿場町の3つの顔を併せもつ全国でも珍しいまちである。
山形県上山市は,2008年度から“心と体がうるおう健康保養地”づくりをめざし,上山型温泉クアオルト事業を実施している。その事業の中核が,専任ガイドのもとで楽しむ「クアオルト健康ウォーキング」である。さらに2015年度には,厚生労働省「宿泊型新保健指導試行事業(スマート・ライフ・ステイ)」の採択を受け,“保健指導×観光”を融合したプログラムを全国に先駆けて実施した。地域資源を活用したかみのやま温泉でしかできない,宿泊型新保健指導の取り組みを中心に紹介する。
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