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4つの柱で取り組んだ慢性腎臓病(CKD)対策―長崎市の取り組み/腎臓を護ることは生命を守ること―4つの柱で取り組んだ長崎市の慢性腎臓病対策事業
岳尾 陽子
1
,
山城 美由紀
1
,
藤島 涼子
1
1長崎市市民局市民健康部健康づくり課
pp.351-353,390-394
発行日 2016年5月10日
Published Date 2016/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1664200437
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長崎市の概要
長崎市(以下,本市)は,九州の北西部に位置し(図1),長崎半島および西彼杵半島を市域としています。市中心部は,長崎港を山々が取り囲むすり鉢状となっており,坂や階段が多い地形となっています。2015(平成27)年7月には,端島炭坑(軍艦島)や旧グラバー住宅など8つの資産がユネスコの「世界遺産」に登録され,市民の大きな喜びと誇りとなりました。また,2015年に被爆70周年を迎えました。
本市は,1997(平成9)年に中核市となり,2005(平成17)年,2006(平成18)年に隣接の7町と合併し現在に至っています。2015年の人口は約43万人,出生数約3300人で,高齢化率は約29%,地域により50%を超えているところもあり,少子高齢化が進んでいます。
全国の透析患者数が2011年に30万人を超え,慢性腎臓病(CKD)対策は喫緊の健康課題となっている。国のCKD特別対策事業が開始され,長崎市でも2012年2月,CKD予防対策を市の重点施策とし,新規透析患者の減少や透析導入時期の延伸をめざしてきた。市医師会や大学病院,県などの関係機関と連携を図り,4つの柱(普及啓発,保健指導,医療連携,栄養改善)で取り組んできた対策事業を紹介する。
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