『公衆衛生実践キーワード―地域保健活動の今がわかる 明日がみえる』が完成

　本書の第1版ともいえる『いまを読み解く保健活動のキーワード』（医学書院）を出版してから10年が経過した。当時は地方分権の風が吹き，医療制度や社会保障制度の改革が進み，同時に地方自治体では行政評価，計画行政などが推進されていた。大きな変革の時期に新たな概念や言葉が使われていたが，公衆衛生・地域保健従事者がこれらの新語・キーワードを同じ意味で使用しているとは限らないのではないかという疑問に突き当たった。そこで，その言葉の本質を理解して，共通理解の助けとなるような本をめざして編集した書籍が『いまを読み解く……』であった。

　しかし5年ひと昔という昨今，「いまを読み解く」という表題にそぐわない月日が流れ，「よく使われているが，人によってその意味することがかなり違う」という公衆衛生・地域保健関連用語もますます増加した。そこで，現在の公衆衛生・地域保健の状況に合ったキーワードを選定し，新たな書籍としてまとめたのが本書である。