連載 ニュースウォーク・191
医学部新設凍結,35年ぶり解除―東北地方に1校と急ピッチ
白井 正夫
pp.164-165
発行日 2014年2月10日
Published Date 2014/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1664102353
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ノンフィクション作家辰濃哲郎が著した『海の見える病院』(医薬経済社,2013年3月刊)の装丁には「窓辺に海が広がる病室」の写真が使われている。窓枠におさまる海は穏やかだが,室内のベッドは錆びたパイプと敷板を残して冷たい。3・11東北大震災で大津波に襲われた病院の「壮絶」である。
石巻湾に開けた宮城県石巻市。大小いくつかの半島の1つ,雄勝半島のつけ根に市立雄勝病院(現在休止中)があった。海辺から20mに3階建て2棟,40病床の小さな病院だった。高齢化率40%を超す旧雄勝町の住民4000人の医療を支えてきた。
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