連載 姫井先生と考える 健康に生き抜くためのヒント・11
部下をもつときの心得―理想的で健康な組織作りのために
姫井 昭男
1,2
1PHメンタルクリニック
2大阪医科大学神経精神医学教室
pp.158-162
発行日 2014年2月10日
Published Date 2014/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1664102352
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「私はマネジメント職に就くにあたり,リーダーシップとは何か,マネジメントはどのように行うべきかを学びました」というマネジメント理論や持論を欧米人からはよく聞くのですが,そのようなことを語る日本人に会ったことはありません。日本では,マネジメント能力は日々働きながら空気を読んで習得するべきという考え方や,仕事ができる人は当然そのタレントももち合せているはずという認識が一般的なようです。大きな組織の管理職であっても,その職位につくにあたって,特別なマネジメント教育を受けたという話もほとんど聞きません。
しかしながら,職場での上下間でのトラブルや係争が増加していることから,多くの組織でマネジメント教育は必要であるという認識が深まってきています。現状は,コストが割けない,時間が取れない,適切な講師がいないなどの理由で,マネジメント教育を積極的に実施するという機運ではないようです。そこで今回は,この問題を取り上げます。
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