Japanese
English
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東北地方におけるスポロトリクム症の第1例
THE FIRST CASE OF SPOROTRICHOSIS IN THE TOHOKU PROVINCES
鈴木 千代吉
1,2
,
菅原 久栄
3
Chiyokichi SUZUKI
1,2
,
Kyuei SUGAHARA
3
1大原綜合病院皮膚科
2東北大学医学部皮膚科
3福島県立医科大学皮膚科
1Department of Dermatology, OHARA General Hospital
2Department of Dermatology, Tohoku University School of Medicine
3Department of Dermatology, Fukushima Prefectural College of Medicine
pp.1003-1007
発行日 1966年9月1日
Published Date 1966/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491204467
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I.はじめに
スポロトリクム症はSporotrichum Schenckiiの感染によつて,稀には粘膜,骨および内臓にも波及するが,主に皮膚を侵す慢性肉芽腫性真菌症である。本菌は1898年Schenck1)によつて始めてアメリカ合衆国において分離されたもので,それ以来世界各地で多数の報告をみるに至つた。本邦においては1920年西沢,田辺2)の第1例に始まり,戦後特に最近の数年間に頻繁に報告され,172余例を数えるに至つたが,北海道,東北,北陸および山陰地方には,これまで確認された報告例はない。最近われわれは福島県下に発生した本症の1例を経験したので,東北地方における第1例として報告する。
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