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地域保健福祉従事者のための『暴力防止マニュアル』ができました
中板 育美
1
,
平野 かよ子
2
,
鳩野 洋子
3
,
末永 カツ子
4
,
妹尾 栄一
5
,
反町 吉秀
6
1国立保健医療科学院
2東北大学大学院
3九州大学大学院
4東北大学大学院
5東京都精神医学総合研究所
6青森県上十三保健所
pp.901
発行日 2011年10月10日
Published Date 2011/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1664101713
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地域保健領域での暴力被害は,全国規模の実態調査(2008年度)1)の結果,回答があった保健所の2割強が過去1年間に住民からの暴力を経験していました。これは医療機関(規模や診療科目,暴力の定義等でのばらつきはあるものの)の実態と比べてもかけ離れた割合ではありません。しかしながら,地域で活動する援助スタッフの安全確保体制・方策などについての具体的な提言は少なく,国内外において検討が進んでいる医療施設内での患者および家族からの暴力ヘの組織的対応に追いついていないのが現状です。
2008(平成20)年度からの3年間の実態調査および事例分析結果1)を踏まえても,暴言・暴力ヘの対峙は,個人の努力だけに頼らず,組線的な暴力防止体制づくりが不可欠であると認識しました。その一歩として『暴力防止マニュアル』を作成し,各関係部署に送付させていただきました。組織的体制整備のための各々の役割や,暴力に発展させにくくする技術,または,必要な研修/教育体制なども盛り込んでいます。
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