連載 見えてきた!効果的な特定保健指導・1【新連載】
特定保健指導の初年度の定量的評価―連載にあたって
今井 博久
1
1国立保健医療科学院疫学部
pp.62-63
発行日 2011年1月10日
Published Date 2011/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1664101515
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特定健診・保健指導制度が開始されて3年近くが過ぎた。鳴り物入りで導入された新しい予防政策の初年度の結果が揃いつつある。これまでに,都道府県や市町村から健診や保健指導の先駆的な事例などがいくつも報告されている。
しかしながら,いま最も知りたいのは「どのくらい改善するのか」や「どんな方法が効果的か」という課題であろう。平たく言えば,「自分の町は平均2kgの体重減少であったが,これはうまくいったと言えるのであろうか」「全国や他市町村と比較してどうなのか」など,比較できる具体的な値を知り,自らの位置を評価したいのではないだろうか。また「食事アセスメントには何を使えば効果的か」「最も効率的なポイント数はどのくらいか」など,データで裏づけされた保健指導方法を知りたい人も多いだろう。全国の平均値や保健指導の分析結果がわかれば,自分の市町村の保健指導が成功しているのか否か,また保健指導の方法が効果的であるのか否かなどが検討できる。
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