活動報告
介護保険サービス未利用の要支援認定高齢者を対象にした予防訪問プログラムの開発
藤田 倶子
1
,
河野 あゆみ
1
,
近藤 智子
2
,
津村 智惠子
3
1大阪市立大学医学部看護学科
2泉大津市地域包括支援センター
3甲南女子大学看護リハビリテーション学部
pp.924-929
発行日 2010年10月10日
Published Date 2010/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1664101467
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はじめに
わが国では介護保険制度の第1号被保険者数が介護保険導入の2000(平成12)年度末から2007(平成19)年度末まで増加の一途をたどっており,2007年度末では要支援認定者数が全体の約26%を占めている1,2)。
しかし,2009(平成21)年1月末の介護保険事業報告3)によれば,第1号被保険者の要支援認定者のうち,居宅(介護予防)サービス未利用者はおよそ35.0%にも上っており,要介護状態が悪化しないための水際作戦4)を展開しているものの,介護保険サービスを受給していない高齢者が約3割以上を占めていることになる。そこで,現在研究者らは,無作為抽出した介護保険サービス未利用の要支援認定高齢者を対象に保健福祉職が予防訪問を実施し,その効果を評価する研究を実施している5)。
本研究では,対象者の生活機能の悪化を予防する目的で生活状況を把握し支援を検討する家庭訪問を予防訪問とした。
本稿では,予防訪問を実施する際,同一の視点をもち介入できるよう予防訪問プログラムの開発を行った過程を報告する。
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