連載 海外に学ぶ「保健師の専門性」への向き合い方・1【新連載】
英国に学ぶ公衆衛生の原点―地域看護活動の基盤と実際
岡本 玲子
1
,
中山 貴美子
1
,
塩見 美抄
1
,
鳩野 洋子
2
,
千葉 由美
3
,
尾島 俊之
4
,
別所 遊子
5
,
田中 祐子
6
1神戸大学医学部保健学科
2国立保健医療科学院公衆衛生看護部
3東京医科歯科大学大学院医学系研究科
4自治医科大学公衆衛生学部門
5神奈川県立保健福祉大学保健福祉学部
6神戸大学大学院博士後期課程
pp.636-643
発行日 2005年7月1日
Published Date 2005/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1664100746
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いま,保健師の役割と機能は変容を求められ,そのための能力向上が大きな課題となっています。
そこで,今月から3回にわたり,わが国の保健師の専門性向上(professional development)を推進するにはどうすればよいのか,海外事情を手がかりに,今後の方向性を考えていきたいと思います。Part 1では英国の地域看護活動の基盤と実際から公衆衛生活動の原点を振り返り,Part 2では同じく英国の地域看護職のprofessional developmentの仕組みから,Part 3では米国・英国における保健師・公衆衛生従事者の能力明確化の試みから検討します。
保健師という専門職の価値が社会的に認知され,有効に活用されるためには,保健師自らが,責任をもって,その専門性を高めつづける努力を重ね,職能として,それを保証する教育体制を整備する必要があります。日本の公衆衛生を支えるオリジナルな専門性をもつ職能として,私たち自身が変革を推進するために,本稿を基礎資料として役立てていただければ幸いです。
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