特集 乳幼児健診のキホンを確認! 子どもの成長・発達と検査の知識
カレントトピックス
1歳6か月,2歳児での早期言語聴覚健診
笠井 新一郎
1
1九州保健福祉大学保健科学部言語聴覚療法学科
pp.450-453
発行日 2004年5月1日
Published Date 2004/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1664100689
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早期言語聴覚健診とは
■早期言語聴覚健診の意義
「少子化」時代をむかえたわが国では,心も体も健やかな子どもを育成するために,子ども一人ひとりに対するきめ細かな質の高いケアが要求されている。子どもの発達保障(脳の成熟と環境の相互作用)の視点から考えるなら,障害児の早期発見・早期療育に取り組み,障害児一人ひとりにきめ細かな質の高いケアを提供することも「少子化」時代の重要な課題の1つである。
そのなかで,1歳6か月児健診において,言語発達の遅れなどを示す子どもや,発見が遅れがちな軽度~中等度難聴児,近年話題になっている軽度発達障害児のスクリーニングシステムと,その後のフォローシステムの必要性が高まってきている。さらに,1歳6か月児健診では検査項目を通過するために見逃しが多い軽度発達障害児のスクリーニングの場として,2歳児健診が注目されている。
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