連載 意思決定の統計学・6
保健師が行う活動の評価
松原 望
1
1上智大学外国語学部国際関係副専攻(社会統計学)
pp.1224-1227
発行日 2004年12月1日
Published Date 2004/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1664100619
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
「評価」と「アセスメント」の大きな違い
次の3つの発言を比べてみよう。
A 「あなたの努力を評価して,今月から給料を1万円増やしましょう」
B 「○○氏の社会への貢献は高く評価されたので,歴史に残るだろう」
C 「君の仕事は低く評価された。したがって,君の願いは聞き入れられなかった」
まず,いずれの文にも「評価」が入っているが,Bでは「高く」が加わり,Cでは「低く」が加わっている。Aに「高く」をあらたに加えてみると,意味がはっきりと強調されることから,ここでは評価=高い評価であることがわかる。逆に,Bで「高く」をはずすと文意が中立に近く感じられるが,「歴史に残る」のだから,この評価は高い評価であることが判明する。
Copyright © 2004, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.