綜説
保健所地域活動の評価
小宮山 新一
1
1川崎市高津保健所
pp.319-325
発行日 1963年6月15日
Published Date 1963/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401202674
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I.はじめに
わたしたちの保健所は,今年で満10周年を迎える。設立の当所から,保健所活動の目標として,地区保健活動に重点をおいてきた。その概要は「高津保健所10年のあゆみ」として小冊子にまとめたが,ここでは特に地域活動の評価という観点からこれを反省してみることにする。
保健所活動の目標は,橋本正己先生がいわれるように「国民の健康の保持に役立つあらゆる科学や技術を,すべての住民の日常生活の中にまでもち込むこと」である。そのためには,各種の業務を通じ(1)保建サービスが全地域にもれなく行きわたること,(2)より手厚いサービスを要するケースを発見し,継続的な個別指導をすることが基本となる。したがって,その評価にあたっては,地域住民に対する集団指導はもちろんのこと,クリニックや訪問活動その他各種の日常業務をも総合して検討してゆかねばならない。
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