連載 いま,ほんとうに必要な育児支援とは何か? 「大阪レポート」から23年目の調査が描くもの・11
母親の就労は,子どもの心身発達に悪影響はない!―とはいえ,仕事と子育ての両立支援だけでは少子化は止まらない
原田 正文
1,2
1大阪人間科学大学人間科学部社会福祉学科
2こころの子育てインターねっと関西
pp.1134-1138
発行日 2004年11月1日
Published Date 2004/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1664100599
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
今回は,母親の就労と家庭の経済状況が子育てに及ぼす影響について,「大阪レポート」(1980年)から23年後の調査「兵庫レポート」のデータをもとに考えます。本連載では毎回のように,予測できなかった子育て現場の実態が「兵庫レポート」より浮かびあがってきています。今回の母親の就労と家庭の経済状態についての結果も,想像していたものとは大きく異なっていました。子育て支援や少子化対策が功を奏さない原因は,世間一般の想像と現実の子育て現場の実態とがズレていることにあるのではないでしょうか。
今回は,テーマである母親の就労と家庭の経済状況との関連で,少子化対策・子育て支援の基本的方向性についても考えたいと思います。
Copyright © 2004, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.