特集 高齢者へのリハビリを見直そう もう「リハビリもどき」とは言わせない!
コラム:高齢者リハビリテーションプログラムの勘所
島田 裕之
1
1東京都老人総合研究所介護予防緊急対策室
pp.847-849
発行日 2004年9月1日
Published Date 2004/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1664100565
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高齢者リハビリテーションの目的
地域における高齢者のリハビリテーションプログラムの内容は,対象者によって大きく異なり,その目的も違う。
障害を持たない元気高齢者に対しては,健康増進を目的とした活動が推奨される。このときのプログラム内容は,運動の定着を促すために,手軽に実施できるプログラムを採用する場合が多い。また,明らかな生活機能低下を来たさないまでも,不自由さを経験している虚弱高齢者に対しては,その原因にもとづいたプログラムの提供が必要となる。さらに,障害を有する高齢者に対しては,心身機能,心理状態,社会的状況,環境などさまざまな側面から対象者をとらえるとともに,自然経過(回復可能性)も考慮しつつ,リハビリテーションアプローチがなされている。
ここでは,保健センターなどで実施される介護予防プログラムと,生きがい支援を目的とした取り組みのなかで,高齢者の身体機能改善をめざした運動プログラムを中心に紹介する。
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