特集 動きだした「介護予防」戦略の現在
これからの介護予防の戦略
松田 晋哉
1
1産業医科大学医学部公衆衛生学教室
pp.900-906
発行日 2006年11月1日
Published Date 2006/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1664100334
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4月から新たな介護保険制度のなか介護予防事業が始まっているが,そもそも介護予防の目的とは何だろうか。そして,それを実現させるための戦略とは?
2006(平成18)年4月から新しい介護保険制度にもとづく事業が始まった。今回の改定では地域包括支援センターを中核として要支援1および要支援2,さらには一般高齢者のなかのハイリスクグループに対して予防的なサービスを提供する体制が創設されたことが大きな特徴である。
また,今回の見直しでは,高齢者の生活の質の向上という視点からICF(国際生活機能分類)の考え方にもとづいたケアプランの作成が強く打ち出されている。ただし,それはICFの細かいコードを割り付けるというものではなく,あくまで高齢者の生活機能を参加(人生レベル),活動(生活レベル),心身機能・身体構造(生命レベル)の3つのレベルで考えるという評価の枠組みを提示しているものである(図1)1)。
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