連載 実践に役立つ保健活動の研究技法・7
有用な科学的根拠の収集方法(実践編)
山縣 然太朗
1
1山梨大学大学院医学工学総合研究部社会医学講座
pp.326-329
発行日 2006年4月1日
Published Date 2006/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1664100078
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前回の中村先生の講義で,料理は材料で決まり,材料がよければあまり手を加えなくてもおいしい料理になることと同様に,研究論文も材料,すなわち対象を決める段階からの研究計画が大切だということを理解できたことと思う。私は疫学の専門家として,研究目的を達成するために最適な研究計画を立てるときが,最もワクワクするときである(実際には苦悩のときであるが…)。それから,「基礎から学ぶ楽しい疫学(第2版)」(医学書院)は,私の講座では毎朝の輪読会で第1版を読んだが,最も評判の良かった教科書である。疫学を基礎から学ぶ人だけでなく,楽しく学びたい人への最適な1冊である。
さて,今回は第5回の有用な科学的根拠の収集方法の理論編に続き,その具体的な方法の実践編と題して,必要な研究論文の探し方(文献検索)と抽出した研究論文の整理の方法,そして,日常的な科学的根拠の収集方法について講義する。
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