特集 学びの場に身を置いて,5年後の自分を描く!
自分磨きのススメ―保健師が学べる環境を整えよう
古川 馨子
1
1静岡県牧之原市役所健康福祉部福祉課地域福祉係
pp.282-287
発行日 2006年4月1日
Published Date 2006/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1664100070
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前掲の座談会で語られた「在職のまま進学」の背景には,本人の意思だけでなく周囲のサポートがあったことが大きい。後進に続けるために伝えておきたいこととは…。
「自分磨き」の動機
■「学び」のきっかけは異動?
第2子出産後,4か月の育児休暇を取って仕事に復帰したのが,介護保険制度開始前の1999(平成11)年4月。産前産後の休暇に育児休暇を合わせると7か月もの間,仕事のことなど考えもしないで子育てに専念していたため,世間の保健福祉事情もわからず,復帰のための打ち合わせで保健センターを訪れてびっくり。健康づくりの仕事をきれいに手放して産休に入ったため,復帰とともに未知なる高齢者福祉へ異動してほしいと上司に言われた。宇宙人のまま仕事に突入し,介護保険制度のこと,認定に漏れた者の受け皿づくり,高齢者保健福祉計画,介護保険事業計画策定と,雨あられのように仕事が降ってくるという状態だった。先に介護保険係に異動していた先輩保健師に馬車馬のように走らされたことが,いまでも目に浮かぶ。
当時は,福祉分野の保健師は先輩と私の2名であり,事務職を巻き込みながらそれなりにチームを組んで仕事ができていた。住民の方のアイデアや先輩からのヒントにより,気がついたら介護予防の前身となる事業がいくつも立ちあがった。私たち専門職の事業展開は,周囲から認められるようになり,新しいことを学びながらのライフワークがとても楽しくなった。
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