調査研究 日本とフランスにおける看護婦の勤務比較・1
看護婦の職業への継続的関与
Mryse Petit
1
,
原山 哲
2
1キュリー病院
2パリ高等師範学校
pp.614-615
発行日 1989年10月25日
Published Date 1989/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663908704
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はじめに
職業経歴がどのように形成されるかは,その職業に従事する者にとって重要な問題である.ある意味で,職業経歴は,その職業的価値の実現とみなすことができる.たとえば,いわゆる「専門職」の価値は,その職業への継続的な関与を強調するといえる.もし,若い看護婦において,その職業を早くに断念しなければならない事情があるとすれば,その価値は実現されているとはいえないであろう.
ここでは,われわれが行なったフランスと日本との比較を目的とする質問紙法による調査の結果に基づいて,看護婦の職業への継続的関与の問題を考察する.一般に国際比較の利点は,異なった文化,社会のコンテキストにおいて,相互の問題の性格や事実のより深められた分析,理解が得られることであろう.
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