NURSING EYE
看護婦であるということ—日々の悩みと気づきから
吉田 滋子
1
1東京大学医学部保健学科修士課程
pp.386-390
発行日 1989年7月25日
Published Date 1989/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663908668
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この4月に,3年間いた臨床をいったん離れて,大学院に戻って来ました.戻ってみると,大学の先生方や友人たちから,ずいぶん私の性格が変わったようだと言われました.
確かに,学生時代は,人づきあいがあまりスムーズでなく,看護実習に出ても,新しい受け持ち患者さんとなかなかコミュニケーションがとれずに,それを苦にして,ぐずぐずとナースステーションにとどまっているような学生でした.それが,就職した先で,オープンマインド(Open mind)なスタッフの先輩方とともに,必死で働いていく中で,「これは,こういうふうにも考えられるのでは?」と,気づくことが時々あり,その都度,それまでの考え方を変えることで,自分が楽になっていき,人とのつきあいもスムーズになっていきました.今では(3年目に入ったころから),どんな患者さんとでも,スタッフとでも,初めからやわらかな気持ちでコミュニケーションが持てて,患者さんやスタッフとともにいることが一番楽しいと思うようになりましたから,学生時代を知る方々が,変わったと思われるのも不思議ではありません.
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