特集 看護研究の立案からパソコンによるデータ処理までの実際
看護学研究と文献の活用
森田 チヱコ
1
1神戸市立看護短期大学
pp.29-33
発行日 1989年1月25日
Published Date 1989/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663908617
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はじめに
看護は本来的に実践にあり,看護の研究も実務者がその多くを負ってきた.現実の問題を解くためには,実践的研究の果たす役割は大きい.しかし,看護が科学として研究で得た知見で,他の事象をも説明できるような看護学としての,一般化,法則化,理論化するための分析的研究も重要である.
波多野梗子は,看護学の研究アプローチとしてこの法則性を追求する変数分析的アプローチと看護の実践的研究としての個別事例的アプローチをあげ,人間全体をあつかう実践的科学一般に,これらの研究方法が必要であると述べている1).この両者が,演繹的,帰納的に均衡よく役割を果たすことにより,看護学は健全に発展することであろう.
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