特集 理学療法士界における継往開来
鼎談:理学療法士界の継往開来を語る
鶴見 隆正
1
,
居村 茂幸
2
,
林 義孝
3
1湘南医療大学保健医療学部リハビリテーション学科理学療法学専攻
2植草学園大学保健医療学部理学療法学科
3武庫川女子大学大学院健康運動科学研究所
pp.1105-1112
発行日 2015年12月15日
Published Date 2015/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551200408
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鶴見 今年6月に東京国際フォーラムで開催された第50回日本理学療法学術大会は,一般演題が1,997題,100企画にのぼるシンポジウムや特別講演・教育講演,セミナー等が組まれ,1万人を超す参加者により活発な学術交流がなされ,まさに記念学会となりました.その様子を特別講師としてお招きした上田敏先生が見て,「理学療法士さん,ずいぶんと立派に大きくなったね」と,ひと言おっしゃったのが非常に印象に残っています.それは,理学療法士制度の草創期から今日までの理学療法に関する学術面,臨床面,教育面等についてずっと心温かく支援して,身近に理学療法士界50年の歩みを見てこられた上田先生だからです.
さて,理学療法士教育の原点は,1963年5月の国立療養所東京病院附属リハビリテーション学院の開設に遡ります.理学療法学科には14名が入学し,1966年には第1回の理学療法士国家試験が行われて183名の理学療法士が誕生しました.それから50年,養成校は250校,1万4,600人の定員数に上り,いまや累計約13万人弱の大きな組織になってきました.ここまで大きく成長できたのも,先達の想い,活動があってこそであり,そのこれまでの歩みから未来を紡ぐことは大変意義深いことだと思います.
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