シンポジウム ケアを受けた人からみた今日の看護
私の理想のナース像
中島 みち
1
1中央大学大学院大学研究科修士課程
pp.655-659
発行日 1988年11月25日
Published Date 1988/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663908563
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私は,明日で乳癌の手術からちょうど18年になります.七夕の翌日でしたので,主人が生きておりましたころは,5年目,10年目とかいって記念日を祝っていたのですけれども,10年の時に主人が肺癌で亡くなり,その後は私の手術記念日が来ても,とても祝う気持ちにはなれません.でも,この乳癌の体験は,私のその後の生き方に大変大きな影響を与えました.この時にした決意は,主人が亡くなりましても,いえ,亡くなりまして,ますます強められております.
そもそも私は,英米文学を専攻し,若いころは放送局に勤めていました.ところが,姉が誤診もあって,非常に苦しい死に方をしたことから,当時はまだよく研究されていなかった医療訴訟の勉強をする気になり,仕事,家事,育児のかたわら,法律の道へ進みました.
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