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キング看護理論—その理論構成と特徴—“キング看護理論”の翻訳を終えて
杉森 みど里
1
1千葉大学看護学部
pp.629-632
発行日 1985年10月25日
Published Date 1985/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663908154
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キングのシステム論的枠組み
本書は1981年に出版された“看護のための一理論”(A Theory for Nursing)の翻訳である.1971年に出版された“看護の理論化をめざして”をそのオリジナルとし,その中で使用した同じシステム論的枠組みを,概念的枠組みから1つの理論を引き出す理論構築の方法として,また本理論の根幹をなす看護の概念的枠組みを前著と同様,力動的相互行為システムとして,本書で定着させた.
キングは看護を‘看護情況の中で出会う人々の行動について,それらを知覚し,考察を加え,関係を深め,判断を下し,そして行為することである’とし,‘看護情況の中で看護婦と看護を必要とする両者が知覚した情報をわかちあう,行為,対応行為,相互行為といった一連の過程である’と定義している(p. 2).
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