POS導入 私の教育実践方式・4
オーディットの実際とSOAP実施上の問題
岩森 茂
1
1広島市立安佐市民病院
pp.634-640
発行日 1985年10月25日
Published Date 1985/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663908155
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オーディット(監査・修正:Audit)について
日野原重明氏は著書2)の中で,Hurstが‘欠陥をみて修正することに積極的であることは専門職意識のエッセンス(真髄)である’と述べていることを引用されているが,‘オーディットとは’をたとえてみると,すべて人間の行動は図1のように目的に向かって計画・実施され,その結果が検討され,反省・修正されたのち計画改善がなされるものであるが,チームによる医療についても,これをSOAPとして当てはめることができる.
すなわちPOSによってなされたケア内容を経時的に評価・監査し,診療・ケア上の考え方の誤りや納得できない点を拾い上げて正しく修正して,ケアの前進に向けてフィードバックさせる必要がある.この一連の評価行為を‘オーディット’という(図2).したがってオーディットは,記録が科学的・学問的なものであることを目標にPOR記述のプロセスについて評価し,これがひいては現場教育,更にはケアにおける責任感の育成につながらねばならない.
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