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チェコスロバキアの歴史と看護教育制度
田村 すえこ
1
1東京都立公衆衛生看護専門学校
pp.605-613
発行日 1983年10月25日
Published Date 1983/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663907877
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はじめに
1980年から1982年秋まで,チェコスロバキアを訪ね看護教育を中心に,この国の医療および看護関連諸制度について直接,触れる機会を得た.看護教育をめぐる問題は,今日看護界のなかで活発に議論され,大きな関心を集めている.それは大きくいって准看護婦廃止の動きにみられる教育制度の見直しの問題であり,そして従来の高等専門学校教育から短大あるいは大学移行化に伴う,教育内容の検討等々があげられよう.
戦後,日本はアメリカから政治・経済・産業・文化だけでなく医学・看護の分野でも大きな影響を受けてきた.その事柄を細かく述べるまでもなく,こうした事情の中で経済,諸制度が全く異なる国の看護教育制度を見ることも,私たちが新しい目をもつという点で意義が少なくないと思う.今回は歴史や制度の概略のみで,直接的な教育活動やその内容については別の機会に紹介していきたいと思う.
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