教育技法研究 目で見る看護史—魅力ある看護史の授業をめざして・2
“婦人寿草”と“坐婆必研”にみる助産婦の姿
高橋 政子
1
1看護史研究会
pp.496-499
発行日 1983年8月25日
Published Date 1983/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663907855
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近代看護と別の流れにあった助産
助産婦(産婆)はいまでこそ,看護婦・保健婦とともに看護職として1つに扱われているが,職業としての発達過程をみるとき,その歴史はいちばん古くて,近代看護とは別の流れにあったとみてよい.
もとより出産時の介助は,看護と同じく原始にまでさかのぼり,自然発生的なものであったろう.しかし看護のほうは,近代に至るまで独立して職業化されることはなかったが,助産のほうは江戸時代も前期のころから職業化しはじめ,やがて主体性をもって社会に定着し,近代に移行したといえる.
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