21世紀の看護を考えるルポルタージュ ホスピスへの遠い道—マザー・メアリー・エイケンヘッドの生涯・3
1660-1760年のイギリスにおける異常心理
岡村 昭彦
pp.360-367
発行日 1983年6月25日
Published Date 1983/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663907833
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シャノン(Shannon)国際空港にて—再びトーリィ医師の記事を
ここは,もうアイルランドだった.機内が急にざわめき,着陸したジャンボ機は暗闇の中を空港ビルのフィンガーに向かって進んでいた.私は大きく背伸びをすると,寝る前に腰に回していたベルトをはずし,座席の上に起きあがった.頭の片隅にはエズラ・パウンドが半分に切れて残っていて,気分が重かった.
私は次の終着地点ダブリンまでの乗客だったが,読みかけの雑誌を握り,出口に向かった.ここは,大西洋を渡ってアイルランドに出入りするときに,必ず着陸するシャノンという国際空港で,アイルランドの南西部にあり,世界一の免税品売場を持つ空港として有名で,アメリカ人たちによく知られている.再出発まではたっぷり1時間あった.
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