特集 POS実践の新たな展開
Ⅱ.経験発表
リハビリテーションセンターにおけるPOS利用の経験
村上 信
1
1慶応義塾大学月が瀬リハビリテーションセンター
pp.763-766
発行日 1982年12月10日
Published Date 1982/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663907747
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
リハビリテーション医療の特徴として,1人の患者さんにかかわる専門職スタッフの数の多さをあげることができる.そこには,医師のみが治療的なかかわりをもつといった世界はすでに無く,例えばリハビリテーション・ナース,理学療法士,作業療法士,言語療法士,義肢装具士,ソーシャルワーカーなどを含む専門職スタッフによるチーム医療の世界がある.そして,リハビリテーション医療では各専門職スタッフがその能力を最大限発揮するのみでは不十分で,さらにチームとしての機能が十分に発揮されることが成功の鍵といっても過言ではない.しかし,チーム医療ではややもすると各専門職が各々の専門分野にのみ注目し,患者さんの理解がモザイク的になる危険も高い.
これらを考えるとき,我々はチーム間コミュニケーションのとり方がきわめて重要との判断から,コミュニケーションの場を病棟カルテ,すなわち記録におくこととし,幾分かのアレンジを加えてはあるがPOSを全センター的に導入してみたので,その経験を報告する.
Copyright © 1982, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.