1ページ講座 診療記録・10
リハビリテーション医療におけるPOS
杉元 雅晴
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1富山県高志リハビリテーション病院理学療法科
pp.724
発行日 2000年10月15日
Published Date 2000/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551105642
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POS(Problem Oriented System)を実践するために,SOAPによる診療記録をL.L. Weed博士が提唱し,約30年が経過した.その後,短期間で効率の良い理学療法をしなければいけないという医療状況のなかで,目標設定を主としたクリティカルパス(criticalpathways)が重要視されている.また最近,EBPT(Evidence-Based Physical Therapy)という言葉をよく耳にするようになった.それは,患者の治療を身近な理学療法情報誌や知識で済ませないで,治療の根拠について論じていくことである.そこでは,個々の問題の本質を熟慮しながら問題解決過程を科学的に理論立てし,フローチャート様式に整理して,理学療法を実施していくことが要求されている.しかし,評価内容(A)を記録しにくい用紙となっている.また,ゆきすぎると検査・測定に頼りすぎ,「患者の訴え」に耳を傾けなくなる.一般に,「患者の訴え」よりも療法士による検査結果が優先されがちである.
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