大正看護史・8
公衆衛生看護と学校看護—その1
渡部 喜美子
1
1都立鷺宮高校
pp.529-534
発行日 1982年8月25日
Published Date 1982/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663907712
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日本の公衆衛生看護婦(Public Health Nurse)と学校看護婦(School Nurse)は,明治時代にその起源が求められる.それは,京都看病婦学校の卒業生たちによって,明治25(1892)年に平安教会を中心に,貧民階層へキリスト教の伝導とともに巡回訪問看護を行ったのが,公衆衛生看護婦の最初であった.
一方,学校看護婦は,明治39(1906)年,岐阜県羽島郡笠松小学校と竹ケ鼻小学校に,トラコーマ治療の目的で雇用されたのがはじまりである.前者は欧米の近代看護の影響を受け,後者は日本における学童の健康状況から必然的に誕生したのであった.
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