特集 保健婦活動め独自性めざし
町村に根をおろす宮城県の保健婦
公衆衛生看護学校16年の歩み
市川 礼子
1
1宮城県立公衆衛生看護学院
pp.23-29
発行日 1970年3月10日
Published Date 1970/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662204623
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はじめに
宮城県の保健婦活動の特色,それは若い保健婦がたくさん土地に定着してのびのびと仕事にとり組んでいる姿である。それはなぜなのか。1つの側面として保健婦教育—宮城県公衆衛生看護学校16年の歩み—をとおしてとらえてみたい。
昨年8月,学生の夏期休暇中に本校で全国保健婦学生ゼミナールが開催された折に,卒業生の1人が「市町村における保健婦活動の実態」についての話しを求められ次のように述べている。「今保健婦の果たすべき役割は何ですか。」と聞かれたら私は3つ答えたいと思うのです。「その1つは,住民とともに現在の生活と健康に対する反省を語りあうこと。2つめは,そこにある不合理を探し求めあうことです。3つめは,探し求めた問題がはっきり自覚され解決に必要な実践がなされていくために援助していくことの3点である。」
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