連載 今,改めて「公衆衛生看護」・1【新連載】
公衆衛生看護の活動方法論(その1)—公衆衛生看護の特性
平野 かよ子
1
1国立公衆衛生院公衆衛生看護学部
pp.54-55
発行日 2002年1月15日
Published Date 2002/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401902656
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ここに改めて公衆衛生看護を取り上げるのは,そもそも公衆衛生看護が依って立っていた「公衆衛生」という言葉がほとんど用いられなくなり,それに伴い公衆衛生看護も曖昧になってきていることがある.このことは平成9年度の保健婦の養成カリキュラムの改正により,いっそう助長されたように思われる.この改正により保健婦の活動の中核であった「公衆衛生看護学」は「地域看護学」になり,保健婦は公衆衛生を土台とする者から,地域において看護を展開する者となった.そのため,看護婦とは異なる保健婦という独自の資格を持つ者の活動のあり方を曖昧にさせ,保健婦の養成に従事する者の中には,果たしてこのままでよいのかと疑問を感じる者も出てきている.
そこで,このシリーズでは,これから執筆するそれぞれの筆者の保健婦としての実践および教育の体験から,公衆衛生を担う保健婦は何をする者であるかを提示し,保健婦の活動方法を明確に示していきたいと思う.
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